初めて耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
普通ロゴといえば、紙媒体などに2次元化されたものや、3次元にデザインされたものをいいます。それではサウンドロゴって???
その名の通り、「音(サウンド)」で企業ブランドを印象づけるためのロゴのことです。最も有名なものではインテルのCMでもよく耳にする「インテル入ってる」の後に流れる短い音(サウンド)、それがサウンドロゴです。
他に有名なものはBMW、アウディやフォルクスワーゲン、国内のものではAC(公共広告機構)や「リーブ21」、「オートバックス」、「三井のリハウス」、「コーヒーギフトはAGF」、「伯方の塩」など…
こうやって並べると、海外企業はサウンド自体をシンプルに上手く作っていて、デザインというこだわりを感じます。一方それに対して、国内企業は商品名や企業名が歌詞に入っているものがほとんどです。考え方そのものがCMソングの延長線にあるのか?そもそも国民性の違いなのかは分かりませんが、とても気になる大きな違いです。そのあたりも今後調べてみたいと思います。
よく「百聞は一見にしかず」といい、情報量としては目からの方が圧倒的に多いわけですが、実は、目からだけではなく耳から入る情報もとても重要なのです。
それは、人間の目と耳は常に同じ情報を同時に得ているわけではありません。例えば雑誌など見ていてもテレビやラジオからそのサウンドロゴが入ってくる場合がありますよね。その音の印象が強ければ目からの情報にも勝つことができます。もちろん、その両方があればお互いを補完しあうことで更にブランドの訴求力は増すわけですが…
このサウンドロゴは、2015年4月1日から新しく施行された商標の保護制度で範囲に含まれるようになりました。それだけ、価値があると特許庁も認めたわけです。
その一番乗りはあの企業。大幸薬品の正露丸のCMにおけるラッパの音楽です。ほかには、小林製薬の「ブルーレットおくだけ」、大正製薬の「ファイトーイッパーツ!」、久光製薬の「ヒ・サ・ミ・ツ」など聞き覚えのあるものばかりですね。
商標で付け加えておくと、”動き”なども対象となりました。例としては、菊正宗酒造で一升瓶に包まれた風呂敷がほどける動きなどです。こんなものまで商標として登録されているのは驚きですね。
※ちなみに、商標を含めた工業所有権は申請して受理審査され認められないと権利は発生しません。それらに似たものとして著作権というのがありますが、これは著作物が完成した時点で自動的に権利が発生し、権利の期間も違ってきます。これらは、また違う機会に書こうと思います。
これからのブランディングは、サウンドロゴだけに限らず、全ての五感を刺激することがとても重要になってくると思います。